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環境問題とバイオリン

日本ではそこまで問題視されていませんが、ヨーロッパでは、先日のグレダスピーチ以来、立て続けに気象変化への政府や企業の対応についてデモが起きています。おかげさまで平和的な行進で機動隊や軍が投入されることもなくすんでいますが。

 

日本は、実はかなり省エネ指向でリサイクル率も高いです。オランダとか、かなりひどいですね。ゴミ分別もほとんどないですし。日本で気象変化について、責任を追及するとか政府に変化を求めるとかいう方向に行かないのは、実際身の回りがきちんとできてるからかもしれません。

それはそれで素晴らしいですが、じゃあ、このまま毎年巨大台風を向かえ入れられるかって言ったら、ちょっと勘弁してほしいです。

じゃあ、私に何ができるでしょうか。デモに行くのもいいですけど、私は責任は私じゃない誰かにある、だから誰かがどうにかするべきだ、私は弱い存在だからするべきことはない、っていう考え方は好きではありません。

私は楽器屋さん。楽器屋さんがエコを考えたらどうなる?

 

新品中国製売るのやめました。

世の中には履いて捨てるほど使われてないバイオリンあります。なぜって、買ったはいいけど結局使わなかったり、使ってたけどやめちゃったから。多分、ずーっと弾き続けられている楽器って10本に1本もないんじゃないでしょうか。さすがに身近にバイオリンをごみで出したという話は聞いたことないですけど、そういった楽器も実はたくさんある気がします。

 

セレナは、基本買取はしていないのですが、オランダでは結構もう弾かないから買い取ってほしいとか、やっぱり好きじゃないから買い取ってほしい、というお問い合わせも沢山来ます。で、よく聞くと、その楽器弾いたのってたったの数年っていう場合が多いんですね。それとか、ネットで買ったけど、結局あまりにもひどくて先生にどうにかしてもらえって言われたけど整備するのにお金かかりすぎるからできないとか。もちろん、親が生前何十年も大事に弾いていた楽器だけれど私たちは誰も弾かないから、大事に使ってくれる人に譲りたいっていう方もいますけど。そういう風に何十年も弾くならともかく、数年のために楽器買うの高くないですか。

 

そんなわけで、オランダ店では、大事に使いたい歴史のあるいい楽器もレンタルします。このところは、プロの方も購入するんじゃなくてレンタルをすることも増えました。プロだったら買ったほうが将来的には安くなるけど、いつかアップグレードしたいときに売れない可能性もあるし、下取り価格を考えるとレンタルでも同じだから、負担の少ないレンタル、っていう方もいます。

 

 

レンタルは、色々な保障の問題とか、やはり仕入れてから元が取れるまでかなーり長くかかるから楽器屋さんにはそんなに簡単じゃありません。でも、やっぱり、将来を考えると、長く大事に使える楽器を仕入れて、人に弾き続けてもらえるようにする。それがいいと思うのです。

 

勿論、バイオリンがない人生なんて考えられない、ずーっと大事に使うものを探して購入っていうのもいいと思います。実際何十年も大事に使われる方も沢山いますし、そういう方にはぜひ、自分の楽器を持っていただきたいと思います。

 

でも、家と同じように、買うのと借りるのが同じようにオプションである、というのは、大事かなと思っています。

 

日本でも、将来的には、レンタル展開していく予定です。その時には、ぜひ、よろしくお願いいたします。

 

 

 

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